作詞

King&Prince「きみいろ」に学ぶ絶妙表現。ラブソングで相手の姿を書く効果とは

先日、WEBメディア「サイゾーウーマン」にて、King&Prince・永瀬廉さん作詞の「きみいろ」についての歌詞分析をさせていただきました。「きみいろ」の歌詞には、ラブソングにおける大切なポイントが登場します。今回は、歌詞における個性的な表現について解説します。

ファンが嫉妬するほどのリアルな歌詞

永瀬廉さん作詞の「きみいろ」は、永瀬廉さん自身が初めて作詞に参加したラブソング。「聴いてるほうが恥ずかしくなるぐらいの甘々なやつにしようと思って」「結構リアルなものも入れて」書いたとラジオで語っています。その言葉通り、「きみいろ」にはリアルな表現も多々登場し、ファンが嫉妬するほどの大きな反響があったようです。 

頭の中に絵が浮かぶリアルな表現

「きみいろ」でファンが嫉妬するほどの効果を生んだ「リアルな表現」。ラブソングでは、「相手の特徴が垣間見える」とリアルさが出ます。

「きみいろ」の歌詞では、

・「僕のソファの定位置 座ってる かまってほしい君」

・「君に『可愛い』と言ったら 『知ってるよ』って言う」

などです。頭の中に絵が浮かぶだけでなく、相手の性格などがちょっとわかる、そんな表現になっています。そのため、永瀬廉さんが実際に体験した状況なのでは?とファンの推測を生むんですね。このように、リアルな表現には、頭の中に絵が浮かぶという特徴があります。

ラブソングでは“不幸ひとさじ”が共感を呼ぶ

「きみいろ」に登場するリアルな表現。頭の中に絵が浮かぶだけでなく、「不幸がひとさじ盛り込まれている」点もポイントです。

下記の歌詞を見てみましょう。

・「カゴいっぱいにカップ麵 詰め込んで 満足気な君」

・「朝が弱いとこも 寝返り多いとこも そりゃ やっぱり直してはほしいけど」

頭の中に絵が浮かびますが、それだけでなく、相手の「ちょっとダメなとこ」が描かれています。ラブラブなシーンを描くラブソングでも、理想通り、パーフェクトな相手を書くのではなく、ちょっとダメなところ=不幸ひとさじを入れることで、リアリティが出たり、聴き手の共感を得やすいという効果があります。“不幸ひとさじ”は相手のダメなところを描く以外に、「喧嘩してしまう」「意見が合わず不機嫌になる」など、恋愛中の二人の間に訪れる不幸な出来事などもあります。

2つのポイントで歌詞にリアリティを

頭の中に絵が浮かぶような表現を入れること。ハッピーなラブソングでも、100%ハッピーな歌にしないこと。この二つは歌詞にリアリティをもたせるためには是非意識したいポイントです。歌詞。とくにラブソングを書く際には是非試してみてください。

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