作詞

商品名を歌詞に入れても大丈夫?注意点とJ-POPにおける例

歌詞を書いていて、商品名を歌詞に入れたいということがあるかもしれません。商品名を歌詞に書いても良いのでしょうか?今回は、商品名を歌詞に書きたいときの注意点と、商品名が登場するJ-POPについてお伝えします。

商品名を歌詞に入れてはいけない?

商品名を歌詞に入れてはいけないかというと、必ずしもそうではありません。ただし、場合によっては注意が必要です。たとえば、書いている歌を是非ヒットさせて、紅白歌合戦で歌って欲しい、と思ったとします。NHKでは、特定商品の宣伝など。広告につながる歌は基本的に放送できないというきまりがあります。そのため、商品名が歌詞に入っていると、NHKで放送できない可能性が出てきます(『作詞入門 実例で学ぶポイントとコツ』P152)。

 

「テトラポッド」が登場する?aiko『ボーイフレンド』

この、NHKで放送できるかどうか議論になった有名な曲がaiko『ボーイフレンド』です。サビの歌詞に「テトラポット」が登場し、インパクトがありますが、これが消波ブロックの商標名「テトラポッド」にあたるのではないかと言われました。しかし、よくよく見ると「テトラポッド」ではなく「テトラポット」の表記。これはaikoさんが勘違いして書いたものだそうですが、そのおかげでNHKでの披露が叶ったと言われています。

 「めざましテレビ」が登場する?Def Tech『Irie Got~ありがとうの詩~』

また、フジテレビ系列の朝の情報番組「めざましテレビ」の2006年3月~2007年3月テーマソングDef Tech『Irie Got~ありがとうの詩~』のAメロも印象的です。Aメロの歌い出しを聞くと「めざましテレビをつけて」と聞こえるのですが、番組名をこんなに目立つ形で歌詞に入れて良いものか?と確認したところ、正確な歌詞は「目を覚ましテレビをつけて」でした。これなら特定の番組を指したものではなくなります。

また、同様にDef Techさんの『yamiagari』の歌詞では、高熱を出して寝込む主人公が描かれており、「のどの渇きに冷めた♪♪♪スウェット」という歌詞が出てきます。風邪の時に飲むと良いとされている「ポカリスエット」を彷彿とさせますが、これも商品名のためかあえてぼかして歌っているのがわかります。

まとめ

歌詞の中で商品名を使うとインパクトを生むことができますが、そのぶんリスクもあるため、むやみに使うことはおすすめしません。歌詞コンペなどでは、たとえ採用になっても、商品名の部分だけ修正を頼まれるということも想定されます。上記の例のように、直接的ではなく伝えられる方法を模索してみると、リスクがなく粋な表現ができるのではないでしょうか。

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