アシッダイズとは?
DAWのテンポ(BPM)に合わせて自動でタイムストレッチがかかるオーディオデータをアシッダイズされたオーディオファイル(ACIDファイル)と呼びます。
MIDIデータで楽曲を作っている時は、楽曲のテンポを制作途中でも気にせず変えることができます。テンポを変えても入力したMIDIデータがずれてしまうなんてことはありませんよね。
でも、楽曲の中にMIDIに混じって歌やギターなどの録音したオーディオデータがあったらどうでしょう?
今度はテンポを変えるとオーディオデータだけがずれていってしまいます。
それは、なぜでしょう?
オーディオデータデータは自分自身でテンポ情報を持っているからなんです。
例えばテンポ100の時に録音されたギターのオーディオデータはテンポ100という情報を持っているということです。
そのためDAW側でテンポを変えてもオーディオデータはDAWのテンポを無視して、自分が録音された時のテンポで再生しようとしてしまいます。
そうなってくると楽曲はぐちゃぐちゃになってしまいますね。
そこで登場するのがACIDファイルです!
ACIDファイルはMIDIと同じようにDAW側でテンポを変えてもしっかり合ってくれます。そしてABILITY2.0からオーディオデータをACIDファイル化することができるようになりました。これをオーディオデータをアシッダイズするといいます。
アシッダイズされたオーディオデータ(ACIDファイル)はしっかりDAWのテンポに合わせて再生されるのでDAW側で自由にテンポを変えることができます。
オーディオファイルのアシッダイズ手順
オーディオデータをクリックして選択します
「オプション」→「オーディオ/ムービー」→「ACID WAVEに変換」を選択します。
「ACIDに変換」ダイアログが表示されるので、そのまま「OK」ボタンをクリックします。
オーディオデータがアシッダイズされました。見た目は何も変わってないように見えます。
ABILITYのテンポを変えてみましょう。ここではテンポ70にしてみます。
テンポを変えてもオーディオファイルの長さは変わりません。これはABILITYのテンポに合わせてオーディオデータがタイムストレッチされているということです。
アシッダイズされてない普通のオーディオファイルで同じようにテンポを変えてみるとオーディオファイルの長さが変化してしまいます。これはオーディオデータだけ元のテンポで再生しようとしているのでこのように短くなっています。結果オーディオファイルはABILITYのテンポを無視してしまうので楽曲とずれてしまいます。
またACIDファイルはもともとオーディオデータが持っていたテンポからあまりにも離れたテンポを指定すると音質が悪くなります。タイムストレッチにも限界があるようですね。
遅くすると音質の劣化が目立ってしまいますが、逆に元のテンポよりも速くする分には音質の劣化は分かりずらかったりします。テンポが速い分ごまかせているのかもしれません。
ACIDファイル大変便利な機能になります、特性をよく理解しながらうまく使っていきましょう。