「パン」って何だろう?
パソコンで音楽を作っていると「パン」という言葉が出てきます。
音楽をやっていない方には馴染みのない言葉ですが、このパンとはいったいなんのことを意味するのでしょう?
パン(Pan)= 定位
定位といってもちょっとイメージしずらいですよね。
簡単に言うと・・・
パンは音が左から聞こえるか、右から聞こえるかなどの音の聞こえる場所を設定することができるパラメーターのことを言います。
ヘッドフォンでも、スピーカーでもいいので想像して見てください。
ある楽曲の中で特定の音だけ、例えばギターの音が左側から聞こえてきたり、右側から聞こえてきたりする感じです。
実際の楽曲は楽器ごとに楽器の位置が右とか左に振り分けられています。
何で楽器の音の聞こえてくる場所を右とか左にする必要があるのでしょう?
ボーカル、ベース、ギター、ピアノ、ドラム
の5人のバンドの曲があったとします。
全員の音を真ん中の位置から出そうとすると、ごちゃごちゃして聞きづらい音楽になってしまいます。
全部の楽器が僕が僕がと前にきてしまうと、聞き手はどれを聞いたらいいのか分からなくなってしまいます。さながら、学芸会で全員が白雪姫になっちゃったみたいな感じですね、誰が主役か分からなくなってしまいます。
音楽では主役(ボーカル)を真ん中にしてあげて、その他の楽器は主役をサポートしてあげます。
先ほどの5人バンドの場合であれば、ボーカルが真ん中、ギターを左にしたら、ピアノを反対側の右に設置してあげます。そうすることで左右に偏りがないバランスになります。
続けてベースとドラムですが、こちらは低い音を担当する楽器なのでパンでは真ん中においてあげます。ボーカルの邪魔をしないかと思うのですが、音程が低いので邪魔にはならないんです。低音楽器のベースとドラムは真ん中と覚えておくといいと思います。
上記の説明は各太鼓ごとでパンが振り分けられているドラムセットのことをドラムと表現しています。ドラムセットの中でもクラッシュシンバルやハイハットは右、バスドラムは真ん中などと各太鼓ごとにパンが設定されていることを頭に入れておきましょう。
パン(定位)は楽器の鳴る位置を設定できるパラメーターのようなものと覚えておきましょう。
シンプルな機能ですが、聞きやすい楽曲を作るうえでは必要になってくる機能です。いろいろと試してみてパンの感覚を覚えていきましょう。