三題噺を知っていますか?三題噺とは、落語の形態のひとつ。寄席で演じる際にお客さんに適当な言葉・題目を出してもらい、その3つを折り込んで即興で演じる落語のことです。三題噺を知ることは作詞においても大いに役に立ちます。今回は、三題噺技法をどのように歌詞作りに生かせるかを解説します。
三題噺は大手出版社の筆記試験で出題されることも
三題噺は、ひとつの話の中に3つの異なるテーマを織り交ぜるという日本の伝統的な語り物です。大手出版社の入社の際の作文試験では三題噺を使った作文が提示されることもあり、応募者の思考力や表現力を試すためのひとつの指標とされます。作文試験での三題噺は、与えられた3つのキーワードを使用してストーリーを作ることが求められます。何の関連性もない3つのキーワードが試験時に提示され、事前に予測することもできません。過去にはたとえば「ホワイト、鉄棒、温故知新」や「LINE、ゴースト、おもてなし」、などが実際に出題されたそう。たとえば「ホワイト」は、白という意味でも、ホワイト企業、などという文脈でも使えますね。このように、三題噺では同じ言葉でも異なる文脈で使うなど、柔軟な発想力を持ちながら、限られた試験時間の中で文章を書きあげることが必要です。。
作詞でも特定のキーワードを使う場面はある
三題噺の技法は、作詞にも有効です。実際に歌詞コンペでは、限られた文字数の中でさまざまな情報を書く必要があるだけでなく、盛り込むべきキーワードを与えられることも多くあります。たとえば、映画の主題歌となるタイアップ楽曲の歌詞コンペでは、その映画のストーリーに関連するキーワードを複数与えられたりします。また、タイアップ楽曲でなくても、歌詞のテーマが決まっていて、あらかじめ盛り込んで欲しいキーワードを指定されることも少なくありません。三題噺と違って、何の関係性もないキーワードが与えられることは稀ですが、複数のキーワードをどのように関連付けるのかはなかなか難しく、作詞家の腕の見せ所と言えるでしょう。
作詞で特定のキーワードを盛り込むことを意識してみよう
作詞でキーワードを指定されることは、三題噺でストーリーを作るのと似たところがあるのがわかるでしょう。三題噺では、ストーリー展開やオチなどを考慮する必要がありますが、作詞ではそのようなことは必要ありません。また、キーワードの関連性もある程度はあります。作詞におけるキーワード指定では、あくまでキーワードを自然に歌詞に盛り込んで仕上げるスキルが求められます。作詞をする際に、ただ思いつくままに書くのではなく、特定の言葉を盛り込むという意識を持ってみると表現の幅が広がるでしょう。実際に作詞でキーワードが与えられない場合でも、自分の中で「こんな言葉を歌詞に使いたい」などという場合にも活用できますね。ぜひ試してみてください。
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