VELを使って子音の長さを調整してみよう
初音ミクV4Xの入力講座の中級編として音を加工できるいろいろなパラメーターをご紹介していこうと思います。
まずはじめに「VEL」を解説します。
「VEL」はVelocity(ベロシティ)の略になります。
DTMをやっている方はベロシティといえば音の強さ(大きさ)でしょと考えられると思うのですが、ボーカロイドでのベロシティは少し意味合いが違ってくるので注意が必要です。
ボーカロイドでのベロシティは音の子音の長さを調整するパラメーターになります。
実際にどのように変化するか解説していきます。
「VEL」をクリックします。
ベロシティを入力編集するレーンが画面下に表示されます。
ペンツールボタンを選択します。
ベロシティの値を大きくすると、音符の歌詞の先頭部分の子音が短くなります。
アタック感が強調されたような発音になります。
逆に値を下げてみると、歌詞の先頭部分の子音が伸びてアタック感が無くなります。
音はゆっくりとした発音になります。
特に “s”や“f”が付く音でやると効果が分かりやすいです。
ベロシティを下げて聴いてみると気付くのですが、音が実際のタイミングよりも早くから再生されます。子音の調整のためにこのような仕様になっているのかもしれません。
そのため、2つの音が連続している時は、後ろの音のベロシティを下げると2つの音の間に「っ」が入ったような発音になります。
このようにボーカロイドにおけるベロシティは子音の長さの調整と覚えておきましょう。ベロシティを上手く調整することでより自然な発音が可能になります。