音圧上げって何だろう?
楽曲を作ってみたけれども市販のCDと比べて音が小さいなんてことありませんか?
市販のCDに負けないように音量を上げようとボリュームフェーダーを上げてみてもダメです。
だいたいの場合は音が歪んで割れてしまいます。
では市販されているCDはどうやっているのか?
市販されているCDの音はCDに焼く前にマスタリングという処理がなされています。
マスタリングはCDに収録されている曲同士の音量や質感をそろえたりなどの作業をおこなうものです。
その中の1つとして楽曲の音圧を上げるという処理があります。
いわゆる皆さんがよく耳にする音圧上げです。
音圧というとイメージしずらいかもしれませんね。
音圧は音の密度のことだと思ってください。
同じ音量でも音をいっぱい詰め込んで密度を濃くしている方が人は大きな音に感じます。
満員電車をイメージしてみてください。
ぎゅうぎゅうに人を詰め込んでいる車両と、ガラガラな車両
同じスペースにどれくらいものを詰め込んでいるかというイメージです。
ではなぜ、音量ではなく音圧を上げる処理が必要になってくるのか?
それはデジタルの世界では音量に上限があるからです。
デジタルの世界では音量をデシベル(dB)で表します。
上限は0dB
これを超えると音が歪んでしまいます。
いわゆる音が割れるというやつです。
+1dB、+5dB、+7dB
数字が大きくなるにつれてどんどん大きな音になります。
これらは音量オーバーの状態です。
-3dB、-6dB、-9dB
こんどはマイナスなので数字が大きくなるとどんどん小さな音になっていきます。
無音だと-∞dBといいます。
無限のマーク(∞)インフィニティーで表します。
このようにパソコンなどで楽曲を作る時はデジタルのデータになります。
そうすると音量の上限が0dBと決まってきます。
ですので、音量は限りなく0dBに近い状態にしながらも
さらに大きな音に聞こえるように音圧を上げる処理が必要になってきます。
音は空気の振動ですので、振動の波の幅が大きいほど音量が大きくなります。
DAWですとクリップといってオーディオの帯の幅が音量の最大値になります。
クリップの中に見えるオレンジ色の波が音を表しています。
同じ音量でも右の画像の方が隙間なく音の波形で埋まっていますね。
これが音圧がアップしている状態です。
この状態で2つのオーディオを聞き比べると、明らかに右のものの方が大きく聞こえます。
「音量と音圧」DTMで楽曲を作る時には結構大事なことになりますので、違いを整理してみてください。
https://blog.otomanavi.com/2017/01/29/2017-01-29-144856/